「うだつが上がらない」の「うだつ」とは

「うだつが上がらない」とは、「いつまでたっても出世できずにいる」とか「一向に生活がよくならない」などの意味で使用される。

「うだつ」は中世の建築用語に由来する言葉で、漢字で「梲」や「卯建」と書く。もともとは「うだち」といっていたが、訛って「うだつ」となったともいわれている。

「うだつ」は木造建築で妻(屋根の側面の三角形の部分)にある梁(はり)の上にたて、棟木(むなぎ)をささえる短い柱をいう。目立つ物ではないが、家をささえる大切な役割をしている。家を建てるときに棟上げすることを「うだつをあげる」というようになった。

もう一つは、隣家との境に造った防火障壁のこと。民家の妻の側面を、屋根より高く作って、小屋根をつけた部分をいう。防火と家の装飾にもなり、これを作るには多額の費用が必要なことから、財力誇示の象徴とされてきた。

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カテゴリー「語源・由来

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