「カレー粉」はイギリス発祥 「レトルトカレー」は日本発祥

「カレー」といえば、インドが発祥だとほとんどの人が知っているだろう。しかし、「カレー粉」や「レトルトカレー」はインドが発祥ではない。

現在、日本でも「カレー粉」は一般的だが、その発祥はイギリスである。18世紀頃、イギリス人がインドからスパイスを持ち帰り、簡単にカレーが作れるように「カレー粉」を作り、売り出したのが始まり。はじめて商品化したのは、イギリスのクロス・アンド・ブラックウェル社(略称:C&B)。この会社は、貴族のパーティーなどで料理を出していたが、植民地インドの料理を作るとき、あらかじめ多種類のスパイスを調合して作業効率を上げていた。この混合スパイスを「C&Bカレーパウダー」と名付けて一般向けに販売したところ大評判となった。現在では、日本と同じようにイギリスの家庭料理の一つに「カレー」が挙げられるほど普及している。

一方、さらにカレーを食べやすくした「レトルトカレー」は日本が発祥。1968年(昭和43年)2月、大塚食品が世界初の市販レトルト食品「ボンカレー」を阪神地区限定で発売した。関連会社の大塚製薬が持っていた点滴液の加圧加熱の殺菌技術を応用したものだった。当初は半透明パウチで賞味期限は数か月と短かったが、その後、アルミ箔を使用した新パウチを開発し、賞味期限は大幅に延びた。これを1969年(昭和44年)から全国発売した。

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カテゴリー「食べ物

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