40種類の花が咲く木が作られた理由

40種類もの花が咲き、その果実ができる木「Tree of 40 Fruit」は、現代芸術家であり、アメリカ・ニューヨーク州のシラキュース大学の教授でもあるSam Van Aken氏により作られた。

40種類の花が咲く木
40種類の花が咲く木
その果実
40種類の花が咲く木(果実)

Aken氏は2008年に閉鎖しかけていたニューヨーク州の果樹園を購入した。そして、異なる植物の枝の切断面を合わせてテープで固定することで、お互いの治癒能力により接着させる接ぎ木技術と5年という年月をかけてこの木を完成させた。

接ぎ木というのは台木との相性がとても重要で、接ぎ木は同じ科同士でなければできないため、40種類の花が咲く木はアプリコットや桜、桃、アーモンド、ネクタリンなどバラ科の植物だけで構成されている。芸術品としても高く評価されている木だが、他にも目的がある。

それは、特定の希少な品種を守るためである。1本の木に40種類の植物が咲くようにしておけば、限られた場所において保存しやすい。現在、環境が変化して植物が絶滅の危機に晒されている中で、保存という観点から学者がコンパクトな土地で多くの種類の植物を残せるように研究がされている。

以下の動画はAken氏の講演を撮影したもので、接ぎ木の様子なども見ることができる。

引用元Sam Van Aken

2017/12/10

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カテゴリー「生き物

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