「酒は百薬の長」は間違いだと判明した

古くから言い伝えられる「酒は百薬の長」という言葉。飲み過ぎはともかく、適度な量のお酒なら体に良いとされてきた。

その根拠は1974年(昭和49年)に発表された「飲酒量と病気リスク」を表す論文である。「お酒を適度に飲む人」の方が心筋梗塞や脳梗塞による死亡率が低いことが以下のグラフのように科学的に証明されていた。このグラフを基にして「酒は百薬の長」と言われてきたが、最近このグラフが間違いだったことが判明した。

飲酒量と病気リスク
飲酒量と病気リスク
画像元SlidePlayer

このグラフによると「お酒を適度に飲む人」が「全くお酒を飲まない人」よりも病気リスクが低くなっているが、「色々な病気になってお酒が飲めなくなった人」も「全くお酒を飲まない人」に含まれていること分かったのだ。「病気でお酒を全く飲めない人」を除いてみると、お酒を飲めば飲むほど病気リスクが高い正比例のグラフになってしまった。

「酒は百薬の長」は裏付けていた研究方法に大きな誤りがあった。しかし、最近ビールに含まれるホップを摂取することで認知機能が改善されるという基礎的実験結果も発表された。お酒は適量に控えて、飲み過ぎには気を付けるのがよいと考えられる。

2017/12/10

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー「食べ物

関連記事