イカ墨パスタはあるがタコ墨パスタはない理由

近年、話題のブラックフードで最も有名な料理といえばイカ墨パスタである。イカ墨パスタはあるが、タコ墨パスタというのは聞いたことがない。

イカ墨パスタ(990円+税)
イカ墨パスタ
画像元ジョリーパスタ

全国には約8,000店のイタリアンレストランがあるが、タコ墨パスタは一つもないという。しかし、イカ墨とタコ墨の主成分はタンパク質、セピアメラニン、多糖類、脂質などでほとんと同じである。

イカ墨とタコ墨で何が違うかというと、まず、タコ墨は内臓の奥に入っており、イカ墨に比べて非常に取り出しにくい。イカ墨のようにきれいに袋で取り出して使うことができない。

次に、墨を出す理由の違いも大きい。イカ墨は比較的ドロッとしている。イカが水中で墨を吐くとドロドロした固まりになり、それがおとりになり、敵から逃げることができる。一方、タコ墨はサラサラしている。タコが水中で墨を吐くと、それが煙幕のように広がり、敵から見えないようになり、逃げることができる。タコ墨はサラサラしているため、イカ墨を使った時のようなネットリしたパスタにはならない。

その上、タコは値段が高く、イカは1杯300円であるのに対して、国産マダコは1匹5,000円もする。タコ墨は取り出しにくく、値段も高額であるため、タコ墨パスタは割に合わない。仮にタコ墨パスタを作ったとしてもイカ墨パスタの何倍もの値段になってしまう。これらの理由からタコ墨パスタはお店で出されていない。

2017/12/11

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー「食べ物

関連記事