夏の土用の丑の日(7月・8月)

土用(どよう)の期間のうちで十二支が丑(うし)の日。この日には鰻(ウナギ)を食べて夏バテを防ぐ習慣がある。

うな重

土用とは、古代中国の自然哲学の思想「五行(ごぎょう)」に由来する暦の雑節で、立春(2月4日頃)・立夏(5月5日頃)・立秋(8月7日頃)・立冬(11月7日頃)の直前約18日間ずつである。そのため、土用は春・夏・秋・冬にあり、立秋の直前が「夏の土用」である。

五行とは、万物が木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという考え方である。五行では、春に木、夏に火、秋に金、冬に水が割り当てられる。残った土は季節の変わり目に割り当てられ、これを「土旺用事(どおうようじ)」と呼び、略して「土用」といった。

土用の期間の中で十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)が「丑の日」は1回または2回あり、1回目を「一の丑」、2回目を「二の丑」という。

「夏の土用の丑の日」の日付は以下の通り。

  • 2016年 一の丑:7月30日(土)、二の丑:なし
  • 2017年 一の丑:7月25日(火)、二の丑:8月6日(日)
  • 2018年 一の丑:7月20日(金)、二の丑:8月1日(水)
  • 2019年 一の丑:7月27日(土)、二の丑:なし
  • 2020年 一の丑:7月21日(火)、二の丑:8月2日(日)
  • 2021年 一の丑:7月28日(水)、二の丑:なし
  • 2022年 一の丑:7月23日(土)、二の丑:8月4日(木)
  • 2023年 一の丑:7月30日(日)、二の丑:なし
  • 2024年 一の丑:7月24日(水)、二の丑:8月5日(月)

暑い夏を乗り切るために栄養価の高い鰻を食べる習慣は、奈良時代の万葉集にも詠まれているほど古くからある。夏の土用の丑の日に鰻を食べる習慣については、その由来が諸説あるが、江戸時代に医者・発明家の平賀源内(ひらが げんない、1728~1780年)が発案したともいわれている。

実際にも鰻にはビタミンA・B群が豊富に含まれているため、夏バテ、食欲減退防止の効果が期待できる。もともと丑の日には「う」の付くものを食べるという習慣があり、古くは瓜(ウリ)やうどんが食されていた。

現在、うなぎの生産量が多い都道府県は、鹿児島県・愛知県・宮崎県・静岡県となっている。この上位4県で全国の90%以上のうなぎを生産している。

関連する記念日として、「冬の土用の丑の日」にも鰻を食べる食文化を築こうと、長野県岡谷市のうなぎ店などで結成された「うなぎのまち岡谷の会」により「寒の土用丑の日」が制定されている。

リンクWikipediaコトバンク

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カテゴリー「7月の記念日」「今日は何の日

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