これはサンドイッチ発祥の地であるイギリスの環境に由来しており、また、イギリス伝統文化のアフタヌーンティーとも関係がある。
そもそも、温暖な気候で育つきゅうりは、寒い気候のイギリスでは栽培に適していない。さらに、産業革命の影響で農地が次々に工場地帯となってしまい、きゅうりがより貴重なものになり、ほとんど輸入に頼るしかなくなった。
また、イギリスの伝統的な喫茶習慣であるアフタヌーンティーも貴族の社交場として発展していった。そこで最高のおもてなしとして出されたのが、きゅうりのサンドイッチであった。
新鮮なきゅうりを提供できるということは、貴族が招待客に自分は広大な土地と温室を持っていることをアピールできる富の証であった。自分のステータスを表すものとして貴重なきゅうりのサンドイッチが最高のおもてなしとされ、今も残るおもてなし文化となっている。
2017/8/29
カテゴリー「食べ物」