教育活動の充実や希少動物の保護・繁殖などを目的に活動している公益社団法人・日本動物園水族館協会(JAZA)が2009年(平成21年)に制定。
日付は「し(4)い(1)く(9)」(飼育)と読む語呂合わせから。
飼育係をはじめとして動物園・水族館で働く人の様々な仕事を紹介し、その仕事への理解を深めてもらうとともに、施設への関心を高めてもらうことが目的。
この記念日はもともと公益財団法人・東京動物園協会が管理運営する多摩動物公園が発案したものである。その後、記念日は2020年(令和2年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
この日には、都立の多摩動物公園・上野動物園・葛西臨海水族園・井の頭自然文化園などにおいて、飼育係の仕事を伝える体験プログラムなどのイベントが実施される。
2017年(平成29年)4月1日時点で、日本国内で日本動物園水族館協会に加盟している動物園は89、水族館は60の計149園館ある。その他にも加盟していない動物園や水族館も多数ある。
動物園とは、生きた動物を飼育・研究し、一般に公開する施設である。「動物園」という言葉は、「博物館」とともに福沢諭吉によるものであるとされる。1866年(慶応2年)の著書『西洋事情・初編』の中で「動物園には生きながら禽獣魚虫を養へり」と紹介し、「Zoological Gardens」の訳として「動物園」が使われた。それまでは「禽獣園」と呼ばれていた。「動物園」という言葉は現在では中国でも使用されている。
1882年(明治15年)に上野恩賜公園内に現在の東京国立博物館が移転開設され、恩賜上野動物園の前身である天産部附属施設(博物館の附属動物園)が作られ、そこで動物を飼育・展示したことが日本における「動物園」の始まりとされる。天産部には、動物・植物・鉱物など自然史系の物品が展示されていた。
水族館とは、海や河川・湖沼などの水中や水辺で生活する生き物(水族)を主として飼育・研究し、一般に公開する施設である。1882年(明治15年)に恩賜上野動物園の前身である附属動物園の一角に「観魚室(うをのぞき)」が開設されたことが日本における「水族館」の始まりとされる。循環濾過装置のない水槽で、淡水魚を展示した施設であった。
1897年(明治30年)に神戸市兵庫区の和田岬で開かれた第2回水産博覧会において和楽園水族館が開設された。博覧会期間中だけの開設ではあったが、海水の水槽に本格的な循環濾過装置を備えていたことから、日本初の「水族館」と呼ばれている。また、神戸は「日本の水族館発祥の地」ともされている。
リンク:日本動物園水族館協会、東京ズーネット