1958年(昭和33年)のこの日、最高額紙幣の一万円札が日本銀行から発行された。
図柄は表面に聖徳太子、裏面に鳳凰が描かれていた。透かしは法隆寺夢殿。インフレと高度経済成長に対する高額紙幣が必要となった背景があり、前年には五千円札が発行されている。
当時の大卒初任給が1万3000円ほどということもあり、このような高額紙幣は発行する必要があるのかという議論がなされたが、発行されると高度経済成長とともに順調に流通量が増えていった。
1984年(昭和59年)11月1日から図柄が表面に福沢諭吉、裏面に雉(キジ)となり、2004年(平成16年)11月1日から偽造防止技術を駆使した新紙幣が発行された。この新紙幣では表面は福沢諭吉のままで、裏面のデザインが京都・平等院の鳳凰像に変更された。
さらに、2024年(令和6年)に予定されている紙幣刷新により、図柄が表面に渋沢栄一、裏面に東京駅(丸の内駅舎)の新紙幣に変更される。新たな偽造防止技術として、高精細すき入れ模様とストライプタイプのホログラムが導入される予定である。