時代小説作家・藤沢周平(ふじさわ しゅうへい)の1997年(平成9年)の忌日。
この日を前後に、鶴岡藤沢周平文学愛好会が藤沢周平をしのぶ会「寒梅忌」を開催している。ただし、2019年(平成31年)の第20回の節目を最後に終了予定である。
1927年(昭和2年)12月26日に現在の山形県鶴岡市に生まれる。本名は小菅留治(こすげ とめじ)。山形師範学校(現:山形大学)在学中から同人誌に寄稿を始める。卒業後、中学校教師、業界紙記者などを勤める。
仕事のかたわら精力的な執筆活動を続け、1971年(昭和46年)に『溟(くら)い海』でオール讀物新人賞を受賞。1973年(昭和48年)に『暗殺の年輪』で直木賞を受賞。下級武士や庶民の視点から体制との葛藤を描き、冴えた小説技法によって一躍時代小説の人気作家となる。
1986年(昭和61年)に『白き瓶』で吉川英治文学賞を受賞。1989年(平成元年)に『市塵』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。病の床で書き上げた『漆の実のみのる国』が遺作となる。肝不全のため69歳で死去。作品はほかに『用心棒日月抄』『たそがれ清兵衛』『海鳴り』『本所しぐれ町物語』『蝉しぐれ』などがある。