アメリカの怪奇小説家ハワード・フィリップス・ラヴクラフト(Howard Phillips Lovecraft)の1937年(昭和12年)の忌日。
「邪神忌」は日本のファングループが命名し、この日にはトークイベントなどが開催される。
1890年(明治23年)8月20日にアメリカ・ロードアイランド州プロビデンスに生まれる。子どもの頃、グリム童話やジュール・ヴェルヌ、アラビアン・ナイトやギリシア神話を愛読し、夜ごと悪夢に悩まされる。その後、エドガー・アラン・ポーの作品と出会う。
科学雑誌『サイエンティフィック・アメリカン』などに天文学関係の投書やコラムを寄稿する。神経症のためハイスクールを退学。ラヴクラフトは一生の間プロビデンスに住み、昼はブラインドを降ろしランプを灯して、無気味な物語を書き続ける。腸癌のため46歳で死去。怪奇小説・幻想小説の先駆者の一人である。
代表作に『クトゥルフの呼び声』『インスマウスの影』『ダニッチの怪』などがある。作品の主な舞台はニューイングランド地方であり、入念な文体と悪魔的雰囲気で怪奇現象を描いた短編が高く評価されている。
生前は無名だったが、死後に広く知られるようになり、一連の小説が「クトゥルフ神話」として体系化された。ラヴクラフトの創造した怪神、異次元の神、神話体系は世に広まり、現代のコリン・ウィルソンたちや「SF宇宙冒険物」に大きな影響を与えている。