カラー映画の日(3月21日 記念日)

1951年(昭和26年)のこの日、国産初の総天然色(カラー)映画『カルメン故郷に帰る』が公開された。

『カルメン故郷に帰る』ポスター

この映画は松竹大船撮影所による製作で、ほぼ全編を浅間山山麓でロケ撮影し、国産初の「総天然色映画」として公開されて話題を呼んだ。都会でストリッパーをしているヒロインのリリィ・カルメンを演じる高峰秀子の爽やかな演技が光る作品である。

日本初のカラー映画について

戦後、アメリカから輸入されたカラー映画に刺激され、日本でも本格的なカラー映画を製作しようとする機運が高まっていた。日本最初のカラー映画としては1937年(昭和12年)の『千人針』があったが、フィルムは国産ではなかった。松竹では映像と音声が同期した映画「トーキー」に続く「日本初」を目指し、富士写真フイルム(現:富士フイルム)と協力してカラー映画を製作することを決定した。

しかし、カラー映画には技術やコストの面で問題が多く、松竹と富士フイルムは、万一『カルメン故郷に帰る』がカラー映画として満足のゆく出来にはならなかった場合は、カラー撮影そのものがなかったことにしてフィルムを破棄し、従前のモノクロ映画として公開することを内約していた。このため『カルメン』はまずカラーで撮影を行い、それが終わってから改めてモノクロの撮影を行うという、二度手間をかけて撮り上げた作品となった。

リンクWikipedia

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カテゴリー「3月の記念日」「今日は何の日

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