愛知県名古屋市瑞穂区に本社を置き、パンを中心とした食品の製造・販売を手がけるフジパン株式会社が制定。
日付は同社のロングセラー商品「本仕込」(ほんじこみ)が発売された1993年(平成5年)5月1日から。
「本仕込」は「ふんわり」とした柔らかな食感が好まれていた1990年代の日本には珍しい「もっちり」とした食パンとして発売された「もっちり系食パン」の草分け的存在である。また、食パンの名前に漢字を使った先駆けでもある。
そんな「本仕込」のおいしさをさらに多くの人に知ってもらうことが目的。記念日は2021年(令和3年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
同社は1922年(大正11年)5月1日に舟橋甚重(ふなはし じんじゅう)が名古屋市中区長岡町に前身となる「金城軒」を創業し、パン・菓子の製造・販売を開始した。
その後、当時の社長・舟橋正輝(ふなはし まさてる)が「ブームで終わらない、本当においしい食パンを作ろう」と声をあげ、「もっちり」とした食感の食パンの開発が始まった。そして、試行錯誤を繰り返しながら数多くの問題を解決して「本仕込」が誕生した。
その当時、食パンといえばカタカナの名前が主流だった。しかし、食パンを製造する全ての従業員が丹精込めて生地を作っている様子が、まるで「清酒を仕込む杜氏」のように見えたことから「本仕込」という商品名に決定した。
「本仕込」シリーズは、その「もっちり」とした食感と小麦の豊かな香りが特長である。商品ラインナップとしては、「本仕込食パン」の他に「本仕込レーズン食パン」「本仕込贅沢な厚切」「本仕込うすぎり」「本仕込バターロール」「本仕込レーズンバターロール」などがある。