1990年(平成2年)12月の国連総会で制定。国際デーの一つ。英語表記は「International Day of Older Persons」。「国際高齢者の日」ともされる。
この国際デーは、高齢者の権利や尊厳を守ることや、高齢者の虐待撤廃などの意識向上を目的としている。また、高齢者の社会に対する重要な貢献を強調し、今日の世界における高齢化の事実と課題について認識を高めるための日である。この日には国連事務総長のメッセージが発信される。また、毎年テーマが決められ、この日を記念したイベントが実施される。
2050年までに、先進国では60歳以上の高齢者の人口が子どもの2倍に達する一方で、開発途上国でも高齢者の人口が倍増すると見られている。高齢者は指導者や管理者などの役割があり、社会に大きな貢献をする一方で、高齢化による人口構成の変化が課題となり、世代間の連帯を促す社会的な政策が必要とされる。また、高齢者の貧困や差別などの問題もあり、高齢者の権利を守る対策が必要である。
日本では10月1日~30日が「高年齢者雇用促進月間」となっており、厚生労働省が啓発・広報のための事業を展開している。また、北アメリカでは1978年(昭和53年)から9月の第2日曜日を「ナショナル・グランドペアレンツ・デー」(National Grandparents Day)とし、日本では9月の第3月曜日に国民の祝日「敬老の日」という独自の祝日がある。