それは太平洋に浮かぶ島々からなるパラオ共和国のアンガウル州で、日本語が公用語になっている。
街中のいたる所に日本語の看板があり、「こんにちは」と日本語で挨拶すれば「こんにちは」と返ってくる。パラオは第一次世界大戦後、多数の日本人が移住し、パラオ人と共に道路や病院、学校などを整備し、パラオの発展に貢献した。そんな日本人に敬意を表して、1982年(昭和57年)に州の憲法で公用語をパラオ語、英語、日本語に制定した。
今では日本語で会話する住民は減ったが、パラオ語になった日本語が街にはたくさんある。パラオ語でサンダルは「ゾウリ」(草履)、トイレは「ベンジョ」(便所)、扇風機は「センプウキ」、電話は「デンワ」、ブラジャーは「チチバンド」、ビールを飲む事は「ツカレナオス」、美味しいは「アジダイジョウブ」、混乱することを「アタマグルグル」、飛行場は「スコオジョウ」と言う。
日本の名字の人も多く、また子どもに日本風の名前をつけるパラオ人も多い。中には元は名前だった「マサヒロ」が孫の代で名字になっている人もいる。
2017/9/13
カテゴリー「歴史・文化」