子どもの頃、先生に厳しく注意された人も多いはずだが、漢字の「とめ・はね・はらい」には特に決まりがない。
漢字(楷書体)
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漢字は時代とともに様々な書き方へ変化していて、篆書(てんしょ)、隷書(れいしょ)、草書(そうしょ)、行書(ぎょうしょ)、楷書(かいしょ)などの書体があり、書き方が一定であったわけではない。現在、印刷書体としては楷書体が使われているが、これは中国の南北朝から隋・唐にかけて標準となった書体である。
2016年(平成28年)、文化庁が見解として「常用漢字表の字体・字形に関する指針」を発表し、その字として認識できれば、「とめ・はね・はらい」はそれほど厳しく問わないとしている。では、なぜ学校教育で厳しく教わったのだろうか。
小学校では学習指導要領に「学年別漢字配当表」で示された字形を標準として指導することが定められている。この漢字配当表はあくまで漢字を指導する上での参考にするもので、「この形が正しい」というものではない。それを「正しい形」と勘違いした先生が多かったため、厳しく指導されていた。
リンク:文化庁の指針
2017/11/28
カテゴリー「生活・科学」