京都には日本で唯一「道路しかない町」が存在する。その地名は雷を避ける呪文が関係している。
その町は京都府京都市中京区にある「桑原町」である。京都御所と京都地方裁判所の間にある道路の一角が桑原町となっている。元々は裁判所の方までが一区画で桑原町だったが、裁判所が出来た時にそこに別の地名である「四丁目」が付いた。そのため、桑原町の一角のみが残った。
普通なら桑原町も含めて地名を変えればよいが、この桑原町は「くわばら くわばら」という言葉の語源になっている。「くわばら」を辞書で引くと、「雷鳴の時、落雷を避ける呪文として用いる語」となっている。
その桑原町には学問の神様である菅原道真が住んでいて、桑原町には雷が落ちなかった。その土地のみに雷が落ちなかった恩恵が元となり雷を避ける呪文とされた。この様な語源がある桑原町の地名を無くしてしまうことをためらったという話もあり、現在も道路のみの地名として桑原町が残っている。
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2018/7/31
カテゴリー「地理・地名」