1986年(昭和61年)のこの日、アメリカのスペースシャトル「チャレンジャー号」が打ち上げ後、わずか74秒で大爆発を起こし、乗務員7人全員が死亡する惨事となった。
事故の原因は右側の固体燃料補助ロケットの接続部分で、密閉用Oリングが発進時に破損したことから機体の分解が始まった。世界中にテレビ中継されている最中の出来事であった。
その後、小説家・大江健三郎(おおえ けんざぶろう、1935~2023年)が著書『治療塔』(1990年、岩波書店)の中で、この事件を「宇宙意思からの警告」と表現したことからこの日が生まれた。
『治療塔』はSF小説で、21世紀前半、度重なる核戦争によって汚染された地球から、「選ばれた者」百万人が、大多数の人々を地球に置き去りにして、スターシップ公社のロケットに乗って、「新しい地球」へと移住する物語である。
大江健三郎は東京大学文学部仏文科卒。学生作家としてデビューして、大学在学中の1958年(昭和33年)、短編小説「飼育」により当時最年少の23歳で芥川賞を受賞した。
1967年(昭和42年)、代表作とされる『万延元年のフットボール』により歴代最年少で谷崎潤一郎賞を受賞。1994年(平成6年)、日本文学史上において2人目のノーベル文学賞受賞者となった。