悪意のない嘘をついてもよいとされる日。イギリスでは嘘をつける期限を正午までとする風習があるが、それ以外の地域では一日中行われる。
日本語では直訳の「四月馬鹿」や漢語的表現の「万愚節(ばんぐせつ)」ともいう。英語では「April Fools' Day」であり、「April fool」はその日にだまされた人を指す。「エイプリルフール」の起源は諸説あってはっきりしていない。
かつてヨーロッパでは3月25日を新年とし、4月1日まで春の祭りを開催していたが、1564年にフランスのシャルル9世が1月1日を新年とする暦を採用した。これに反対した人々が、4月1日を「嘘の新年」として馬鹿騒ぎするようになったのが由来とする説がある。
他にも、キリストが生前にユダヤ人に馬鹿にされたことを忘れないための行事という説もある。元々はヨーロッパの風習とされるが、インドが発祥という説もある。
インドにおいて悟りの修行は、3月20日頃の「春分」から3月末まで行われていたが、すぐに迷いが生じることから、4月1日を「揶揄節(やゆせつ)」と呼んでからかったことに由来する説である。
この説によると、インドの「揶揄節」が西洋に伝わったものが「エイプリルフール」、中国に伝わったものが「万愚節」になったとされる。
日本には江戸時代に中国から「万愚節」が伝わったという説や、大正時代に欧米の「エイプリルフール」が伝わったという説がある。現在の日本では一般的に「エイプリルフール」として市民生活の中に定着している。