兵庫県たつの市に本社を置き、醤油を使用した食品などの製造・販売を手がけるブンセン株式会社が制定。
海苔の佃煮「アラ!」は、同社を代表する商品の一つで、1961年(昭和36年)に発売され2021年(令和3年)に60周年を迎えた。
日付は「ア(3)ラ(3)!(1)」のように「アラ!」と「331」の文字と形が似ていることから3月31日としたもので、翌日4月1日の年度始めからも「アラ!」を食べて元気で過ごしてもらいたいとの意味も込められている。
ユニークなネーミングとおいしさで人気の「アラ!」ブランドの商品と同社のファンになってもらうことが目的。記念日は2021年(令和3年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
ブンセン株式会社は、1934年(昭和9年)に地場産業の醤油醸造業として始まった。江戸時代に流通した銭貨「寛永通宝(かんえいつうほう)」のうち、裏に「文」の文字が印されたものが「文銭(ブンセン)」と呼ばれ重宝がられていた。これが社名の由来である。
コーポレート・メッセージは「おいしいが喜び」。その後、同社の強みを生かし、自家製の醤油で佃煮の製造に着手。
1951年(昭和26年)に海苔の佃煮の製造を開始。そして、1961年(昭和36年)に同社の商品を指名してもらいたいとの思いを込めて、その海苔の佃煮を「アラ!」と命名し販売を開始した。
当時としては珍しい感嘆符(!)を使ったネーミングで注目を集めた。とろ~りなめらかで甘めの味付けが特徴。かたつむりのメロディーに合わせ「アラ!」を連呼するラジオCMでおなじみである。
商品ラインナップとしては、「アラ!」の他に、きざみ椎茸が入った「しいアラ!」や、しその実が入った「しそアラ!」、わさび入りの「わさびアラ!」、かつお節入りの「かつおアラ!」などがある。
また、時代のニーズに合わせ、瓶詰めが一般的な海苔の佃煮にスパウト容器を採用し、開封性や使い勝手を向上させた「減塩アラ!」を発売するなど、常に革新を心がけて新たな提案を続けている。
関連する記念日として、同社は二十四節気「大暑」の日に由来して7月22日を「塩っぺの日」に制定している。「塩っぺ」は塩ふき昆布で、「アラ!」と同じく同社を代表する商品の一つである。