1912年(明治45年)のこの日、初航海中のイギリスの大型客船「タイタニック号」が、北大西洋ニューファントランド沖で氷山に激突し、翌日未明にかけて沈没した。
イギリスのサザンプトン港からニューヨークに向けて出発したのが4月10日。その4日後の出来事だった。沈没に要した時間はわずか2時間40分。乗客乗員2208人のうち1513人が死亡または行方不明となる大惨事だった。これは当時、海難事故における最大の死者数であった。
この事故の原因や被害には、救命設備・流氷の監視・無線電信など様々な問題が関連しており、その後の船の安全確保において多くの教訓が生かされる結果となった。
1997年(平成9年)、ジェームズ・キャメロン監督・脚本による映画『タイタニック』として映画化された。主にSFアクション映画を手掛けてきたキャメロン監督が、一転して挑んだラブロマンス大作であり、主演はレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレット。ストーリーはタイタニック号沈没の史実を交えて展開し、貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いている。
この映画の興行収入は全世界で18億3500万ドルと、2009年(平成21年)の同監督による『アバター』に抜かれるまで映画史上最高の世界興行収入を記録し、ギネスブックに登録されていた。日本における興行収入は262億円で、2001(平成13年)の宮崎駿監督による『千と千尋の神隠し』に抜かれるまで1位であった。映画パンフレットも日本で153万部を売り上げた。
1998年(平成10年)の第70回アカデミー賞において、作品賞、監督賞、撮影賞、歌曲賞、音楽賞、衣裳デザイン賞など11部門で受賞した。また、セリーヌ・ディオンが歌う主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」(My Heart Will Go On)も大ヒットした。