アントニオ猪木、モハメド・アリの両氏が制定。
1976年(昭和51年)6月26日、「アントニオ猪木 VS モハメド・アリ 格闘技世界一決定戦」が行われた。日付はこの格闘技史上伝説となった日にちなんで。現在の世界レベルの総合格闘技の礎となった日を思い、総合格闘技の魅力をより多くの人に知ってもらうことが目的。
記念日は2016年(平成28年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。2016年は伝説の一戦から40年を迎えた年であった。
「アントニオ猪木 VS モハメド・アリ 格闘技世界一決定戦」は、新日本プロレスが企画したもので、試合会場は日本武道館であった。日本のプロレスラーであるアントニオ猪木と、ボクシング世界ヘビー級チャンピオンのモハメド・アリによる異種格闘技戦で「世紀の一戦」とされた。
しかし、その試合のルールは、頭突き・チョップ・サブミッションの禁止など、ほとんどのプロレス技を反則とする猪木にとって不利極まりないものであった。そのため、猪木は苦肉の策としてスライディング式のローキックを放つ戦法が主体となった。
3分15ラウンドの大半を猪木はリング上に寝たままの状態でキックを繰り出したが、アリの軽快なフットワークにかわされ、決定打に欠けた。アリも数発のジャブで応戦したが、猪木を口でののしって挑発するのが精一杯で、結局、引き分けという結果に終わった。
この一戦は世界各国で中継され話題を呼んだ。日本では、昼間の生中継と同日のゴールデンタイム19時から録画中継という形で2度放送され、40%近い視聴率を獲得した。しかし、その試合内容から当時は「世紀の茶番」とも評された。
この試合で猪木が放ったスライディング式のローキックは「アリキック」と呼ばれるプロレス技になった。また、猪木がリング上で仰向けに寝ている状態はこの試合の象徴的なシーンであり、総合格闘技で一人が立った状態で、もう一人が寝ている状態で見合うケースを「猪木アリ状態」と呼ぶようになった。