愛知県名古屋市に事務局を置き、「ライソゾーム病」に関して研究・啓蒙活動を行う一般社団法人「Sakura Network Japan」が制定。
日付はライソゾーム病の代表的な疾患であるファブリー病の原因遺伝子がX染色体q22(922と読み替えて)であることと、2012年(平成24年)9月22日からライソゾーム病の疾患啓発シンボルマーク「シルバーウイング」の活動が開始されたことから。
希少疾患であるライソゾーム病は、医療関係者の中でも認知度が低く、診断を下すのが遅れることがある。効率的な治療効果を得るには発症早期から治療を始める必要があるため、記念日を通してライソゾーム病を中心とする難病の社会的認知度を向上させることが目的。また、患者である子ども達への励ましになってほしいとの願いも込められている。記念日は2019年(令和元年)に一般社団法人「日本記念日協会」により認定・登録された。
ライソゾーム病は、細胞内にある小器官の一つであるライソゾーム(lysosome)に関連した酵素が欠損しているために、分解されるべき物質が老廃物として体内に蓄積してしまう先天代謝異常疾患の総称である。肝臓・脾臓の腫大、骨変形、中枢神経障害など、種々な症状を呈する。
ライソゾームは、細胞の中で糖質や糖脂質の分解を行っている。これには約60種類の加水分解酵素が関与している。ライソゾーム病は、酵素の欠損・異常によって本来分解されるべき物質が蓄積する疾患のほか、ゴルジ体にある糖転移酵素が欠損するため、酵素がライソゾームに転送されない疾患も含む。欠損している酵素により病名や症状が異なる。
2001年(平成13年)に「ライソゾーム病」という病名で特定疾患に難病指定された。なお、医学辞書などでは「リソソーム」と表記されることが多いが、特定疾患の認定疾患名としては「lysosome」を英語読みした「ライソゾーム」が採用された。