「秋分(しゅうぶん)」は、「二十四節気」の一つで第16番目にあたる。英語では「autumnal equinox」。
現在広まっている定気法では、太陽が秋分点を通過した瞬間、すなわち太陽黄経が180度となったときで、近年では9月22日または9月23日となる。2025年(令和7年)は9月23日(火)である。
「秋分」の一つ前の節気は「白露」(9月8日頃)、一つ後の節気は「寒露」(10月8日頃)。「秋分」には期間としての意味もあり、この日から、次の節気の「寒露」前日までである。西洋占星術では「秋分」が天秤宮(てんびんきゅう:てんびん座)の始まりとなる。
昼と夜の長さがほぼ同じ(実際は昼の方が若干長い)になる日で、「春分」(3月21日頃)と同じように太陽が真東から出て真西に沈む。江戸時代の暦の解説書『こよみ便覧(べんらん)』では「陰陽の中分なれば也」と説明している。
この日は「秋の彼岸」の中日である。「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるが、これは「冬の寒さ(残寒)は春の彼岸まで、夏の暑さ(残暑)は秋の彼岸まで続き、彼岸を過ぎると和らぎ、凌ぎやすくなる」という意味である。
日中はまだ暑さが残る場合もあるが、朝夕の気温が下がり過ごしやすい時期に入る。一方で気温差が大きく、体調を崩しやすい。また、秋雨前線が活発になると、大雨になるため注意が必要である。
「秋分」の日付は以下の通り。
日本ではこの日は国民の祝日「秋分の日」となる。秋分の日は、国立天文台の算出する定気法による秋分日を基にして閣議決定され、前年2月1日に暦要項として官報に告示される。天文学に基づいて年ごとに決定される国家の祝日は世界的にみても珍しい。