「グリーンフライデー」(Green Friday)とは、正確には11月の第4木曜日にアメリカで催される「感謝祭」の翌日にあたる金曜日のことである。
主に11月の第4金曜日となるグリーンフライデーは、同日にアメリカなどで行われる大規模なセール「ブラックフライデー」(Black Friday)に対抗し、地球や人に優しいサステナブルな消費活動を促すイベントである。2015年(平成27年)頃から始まり、ヨーロッパや日本でも広がりを見せている。
「グリーンフライデー」の日付は以下の通り。
アメリカ合衆国では毎年11月の第4木曜日に「感謝祭」(Thanksgiving Day)が催される。感謝祭は祝日であり、土日に挟まれたこの金曜日も休日となり、連休になることが多い。
ブラックフライデーでは、次の月曜日などにオンラインショップを中心に行われるセール「サイバーマンデー」(Cyber Monday)と共に、小売店などで大規模な安売りが実施される。
ブラックフライデーは、感謝祭におけるプレゼントの売れ残り一掃セールが実施される日という意味でもある。買い物客が殺到して小売店が繁盛することで知られ、特にアメリカの小売業界では1年で最も売り上げを見込める日とされている。
これに対して、グリーンフライデーは、モノを大切に長く使うなど、地球環境や人に優しい持続可能な消費活動を啓発する目的で行われる運動である。
例えば、その日にあえて店舗を閉めてセールを行わない、売り上げの一部を環境保護団体に寄付する、リサイクルやリユースを促すワークショップ・イベントを開催するなどの対応が挙げられる。
日本における実例としては、2020年(令和2年)11月にフリマアプリを運営するメルカリ(Mercari)がグリーンフライデーに合わせて、不要な服を再利用した「サステナブルファッションショー」を六本木ヒルズのメルカリ東京オフィスで開催した。その様子はメルカリの公式YouTubeチャンネルでライブ配信された。
また、2021年(令和3年)11月にスウェーデン発祥の家具量販店イケア(IKEA)は、「グリーンフライデー」と称してサーキュラーエコノミー(循環型経済)に貢献するかたちで、家具買い取りキャンペーンを実施した。買い取られた家具は再販され、第二の人生を歩む。