セダン、クーペ、バン、ワゴンの意味と語源

セダン、クーペ、バン、ワゴンは車のボディ形状をあらわす言葉だがその意味と語源は何だろうか。

言葉のルーツは馬車用語

これらの言葉のルーツは馬車用語である。「セダン」は、もとは「運転手と乗客の仕切りがない馬車」という意味。現在では「前後二列の座席を備え、その間にしきりがない車」のことを指す。語源はラテン語の「sedre(座る)」である。イギリスでは「サルーン」と呼び、高級で前後がガラスで仕切られると「リムジン」になる。日本では大型の上級セダンを「サルーン」と名付けたことから、「サルーン」のほうが高級感のあるイメージが付いた。また、「セダン」はエンジンルームと室内スペースとトランクの三部分に分かれているので「3ボックス」ともいう。

「クーペ」は、もとはフランス語で「二人乗りの箱馬車」を意味する。現在では主に「2ドアの二人乗りの車」を指すが、最近ではスポーティなスタイルを持つ車という意味で、4ドア車にも用いられている。

「バン」は、もとは「荷物を運ぶ有蓋ゆうがい貨車」の意味で、語源は「キャラバン」の「バン」である。本来は大きい商用の貨物車のことを指すが、現在では「主に貨物を運搬する自動車」のことをいう。エンジンルームと室内スペースの二部分からなる「2ボックス」のほか、「ワンボックス」のものもある。

「ワゴン」は、もとは「荷物を運ぶ無蓋むがい貨車」あるいは、「二頭以上の馬でひく荷馬車」を意味する。「ステーションワゴン」は名前の通り「駅馬車」であり、駅から町へ人と荷物を運ぶバスのような大型馬車のことを指すが、現在では後部に折りたたみ式の座席が付いた大型乗用車のことをいう。イギリスでは「エステートカー」とも呼ばれる。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー「語源・由来

関連記事