脳へのダメージの原因とアフターケアの方法

夏の猛暑で脳もダメージを受けている。ダメージの原因は、暑さや日差しではない。

夏は熱中症や脱水症状を避けるためにクーラーの効いた部屋に閉じこもりがち。すると、あまり歩かず、喋る機会が少なくなる。歩かない、喋らない、この2つを続けることで脳はダメージを受けている。脳のアフターケアを怠ると記憶力や頭の回転が悪くなる危険性がある。

足の筋肉を使うと脳への血流が良くなる。また、喋ると脳の前頭葉(言葉を話すところ)と側頭葉(言葉を理解するところ)がよく使われる。ただ喋ればよいかというとそうではなく、家族と話すのではなく、家族以外の人と話すことが必要になる。家族と話す時はあまり気を使うことがなく、頭もあまり使われていない。

記憶などをする神経細胞を「パソコン」、命令を伝える神経線維を「ケーブル」とすると、あまり歩かず、喋らないと、脳があまり使われず、ケーブルが減り、脳内の命令が伝わりにくくなる。記憶のケーブルが減ると物忘れに、運動のケーブルが減るとつまずきに、理性のケーブルが減ると怒りっぽくなる(前頭葉へのケーブルが減ると感情のブレーキがかかりづらくなる)。歩くことは、脳が複雑な情報処理をしてできる運動で、いろいろな場所の脳を使っている。

一度切れてしまったケーブルを元に戻すことが出来るかと言うと、神経細胞の「パソコン」は増やすことが出来ないが、神経線維の「ケーブル」は増やすことができ、さらに他のパソコンにつなぎ直すこともできるという。脳のケーブルをつなぎ直す方法として、カラオケを歌うことが挙げられる。カラオケは、テンポ・音程が前頭葉、歌詞を思い出すことが記憶域、息継ぎが運動域と脳で複雑なことをやっており、ケーブルをとてもよく使っている。また、ピアノなど楽器を演奏することもケーブルを増やす働きがある。他に、記憶力を司る海馬の働きの改善が期待できる方法として、1日10分の早歩きがよい。軽い有酸素運動で、海馬を活性化させるタンパク質が作られる。

2016/9/25

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー「生活・科学

関連記事