数年前からナポリピッツァのブームが続いており、日本各地にも本格的なピッツァ専門店も数多くできた。そんな人気のピッツァ専門店には共通点があり、勝負ピッツァにはモッツァレラチーズを使用していること。
水と油はうまく混ざらないが、これを混ざり合わせることを「乳化」という。イタリア料理のピッツァはこの乳化がポイントになっている。例えば、ペペロンチーノはオリーブオイルとパスタの麺が持っている水分は混ざらず、そこにゆで汁があることで乳化が起こる。
では、なぜピッツァにモッツァレラチーズを使うかと言うと、モッツァレラチーズは他のチーズに比べて水分量が多い。チェダーチーズの水分量が約40%、バルミジャーノチーズが約35%なのに対し、モッツァレラチーズは約80%もある。仕上げで使うオリーブオイルとモッツァレラチーズの水分をどのように乳化させるかと言うと、400℃以上の高い温度で一気に焼き上げることで乳化させている。この乳化でピッツァはとてもまろやかな美味しい味になる。本来、バラバラである水と油をどのようにひとつにまとめるかが、おいしいピッツァの腕の見せ所となる。
2016/9/30
カテゴリー「食べ物」