地上で逆上がりをした状態でコップに水を注ごうとすると、水は重力によって下向きに流れてしまうため、コップをそのままの状態では入れることができず、コップを地面側にして受けないと水を入れることができない。
宙返りをしている飛行機の中で水を注ごうとすると、水は遠心力によって上向きに流れる。そのため、そのままの状態でコップに水を入れることができる。これはバケツに水を入れて回すと水がこぼれないのと同じで、遠心力によるもの。飛行機が円を描くように回っている時は、床の方向に4~5G(重力が1G)の遠心力が働いている。
では、ヘリウムガスを入れた風船を持ったまま宙返りをするとどうなるかというと、飛行機が真上に逆さまになった時、風船は頭の上にあり、浮いているように見える。水の時と同じように遠心力がかかるが、風船には浮力があるため浮いた状態を保つ。
2016/10/1
カテゴリー「生活・科学」