渡り鳥は、食糧や繁殖などの事情に応じて何千キロという長い距離を移動する。毎年同じコースを飛び、北半球では北の地域で繁殖し、南の暖かい地域で越冬する。
渡り鳥が迷わずに繁殖地や越冬地へ移動できる秘密は、生まれつき持っている体内時計にある。昼は太陽の位置、夜は星座の位置から現在の位置と向かう方角が分かるという。これに加え、地磁気や風向き、地形の情報なども参考にして、正しい方角に飛ぶことができる。渡り鳥が星座を参考にしていることを示す実験結果として、プラネタリウムの中に渡り鳥を入れてみたら、鳥たちは常に星座の一定方向を目指して飛んだという。渡り鳥には、昼間に移動する鳥もいれば、天敵を避けて夜間に移動する鳥もいる。
渡る時期をどのようにして知るのかと言うと、時期がくると体重が増加することから、脳下垂体から分泌されるプロラクチンという就巣ホルモンが関係していると考えられている。
2016/10/2
カテゴリー「生き物」