ウォーキングやジョギングなどの運動はダイエットの基本であるが、運動した直後にお風呂に入るのは、筋肉を温めすぎてしまい痩せなくなるので注意が必要である。
これには筋肉に多く含まれている「リパーゼ」という脂肪を分解する酵素が大きく関係している。このリパーゼは脂肪を燃焼させる働きがあるが、その働きには温度が重要になってくる。
平常時、筋肉の温度は約37℃である。運動をすると筋肉の温度は約39℃まで高くなり、リパーゼが活性化して脂肪を燃焼させる。しかし、筋肉の温度が40℃を超えると、リパーゼの働きは鈍くなり脂肪の燃焼効果が低下してしまう。リパーゼなどの酵素には、活性化するのに適切な温度があるためで、温度が低すぎても高すぎても酵素の働く効率は悪くなってしまう。
運動後30分間は筋肉が温まっていて脂肪の燃焼が続いているにもかかわらず、お風呂に入ってしまうと筋肉を温めすぎてしまい、リパーゼの働きが鈍くなり、せっかく高くなっていた脂肪の燃焼効果を妨げてしまう。
ぬるま湯でも筋肉は温まるため入浴は避けた方がよい。シャワーなら筋肉まで温まらないので、運動後にすぐに汗を流したい場合はシャワーでさっと汗を流すのがよい。
ちなみに、汗をたくさんかくために厚着で運動する人がいるが、これは筋肉を温めすぎてしまうため、ダイエット効果が減少してしまう。運動をして汗をかいてきたら、筋肉が温まりすぎないように、上着を脱いだ方が脂肪の燃焼効果が高くなる。
2017/7/5
カテゴリー「生活・科学」