京都の町家の格子を見ればかつての職業がわかる

江戸時代以降に京都には多くの商店が誕生し、その木造の建物は現在でも京町家として親しまれ、観光客も数多く訪れる。

人気の観光地である二条城の北にある大宮通沿いや、京料理が楽しめる隠れ家的な店が多い先斗町(ぽんとちょう)は町家がある風景として有名である。そんな京町家の特徴として格子があり、その形や構造はかつての職業によって異なっている。代表的な格子は以下の通り。

糸屋格子
細い木を使用し、上部に光が入るように隙間があいているのが特徴。これは糸屋や呉服屋など糸や織物を扱う店に用いられた。現在のように照明があるわけではないので、外から光を入れて糸などの色を見せるための構造である。
米屋格子・酒屋格子
かなり太い木を使用して作られているのが特徴。重い米俵や酒樽が当たっても壊れないように丈夫に作られている。
炭屋格子
木と木の隙間が狭くなっているのが特徴。炭や薪を扱い、炭の粉が外に出てしまうので、それを防ぐために隙間を狭くして閉じている。

2017/7/21

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カテゴリー「歴史・文化

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