高校生活で身に付く収入に影響を与える能力として経済学者がたどり着いた答えが「非認知能力」と呼ばれる能力である。
これはテスト結果など数字で表せる認知能力とは違い、自制心や忍耐力、コミュニケーション、やり抜く力などテストでは計測できない能力のこと。意外にも将来の収入に大きな影響を与えるのは自制心や忍耐力と考えられている。
学力が自分で勉強して身に付くものだとすると、非認知能力は誰かに教わらなくてはならない。社会に出た後、学力だけでは対応できない問題に直面した時に自制心や忍耐力が必要になると考えられている。それは学校で先生・友人に触れ合ったり、部活動や課外活動を通じて培われるものである。
最近の研究では、学生時代に部活動や課外活動を経験した人の方が将来の収入が高くなるという結果も出ている。つまり、テストの点数を上げようとして部活を辞めてしまうのは将来的にはマイナスになると考えられている。
また、幼少期に両親から「約束を守る」「大きな声であいさつをする」「ウソをついてはいけない」などのしつけを受けた子どもは非認知能力が高い。そして、しつけを受けた人の方がしつけを受けていない人よりも年収が86万円も高いという研究結果が出ている。
決まった時間に寝るなど規則正しい生活が自制心を鍛えると考えられている。他にも、毎日背筋を伸ばすように伝え実践させるだけでも、将来の年収に関わる非認知能力が育つという研究結果も出ている。
2017/8/16
カテゴリー「生活・科学」