ニュージーランドは今から約1億年前に巨大なゴンドワナ大陸から分裂してできた。他の陸地とは海で隔てられていたこともあり、独自の進化を遂げた動植物を数多く見ることができる。
現在、ニュージーランドで見られる色とりどりの花は、外国から持ち込まれた外来種である。しかし、もともとニュージーランドにあるサウスアイランドエーデルワイスなどの固有種は花が白い。
植物は鳥に食べてもらって種を撒いてもらう。または、オスとメスに分かれている植物は媒介者である昆虫や鳥などに受粉を助けてもらう必要がある。ニュージーランドには飛べない鳥が多く、媒介者を昆虫に頼ることになる。
ニュージーランドは意外と緯度が高く、国土の大半が北海道と同じ緯度である。そのため、温度が低く、昆虫の種類は限られ、夜行性の蛾に頼らないと生き残ることができなかった。蛾は夜行性なので月明かりで一番よく見える色が白色であった。
ニュージーランドの花が白い花なのは、受粉の媒介者が夜行性の蛾であり、蛾が白い花に寄り付いたため白い花が残ったと考えられている。ちなみに、ニュージーランドには約1,800種類の蛾がいるとされ、紙幣にも蛾が描かれている。
2017/8/19
カテゴリー「生き物」