作っているのは鳥取県にある工房「万年筆博士」で、値段は1本50,000円(税別)のものから320,000円(税別)のものまである。
特徴は万年筆のオーダーメイドであること。すべてを手作業で作り上げる職人の技に惚れ込み、元プロ野球選手の長嶋茂雄も注文したという。
万年筆を作る前にお客さんに必ずやってもらうことが住所を3回書いてもらうことで、書いている時の筆圧や筆速、入射角などを細かくチェックする。また、1回だけだと緊張して普段の字が書けない人が多いため、3回書いてもらうことで緊張が解け、その人の本来の字を引き出せる。住所を書いてもらうことから読み取れる書くクセを万年筆に反映させている。
職人の腕が一目で分かるのがキャップと同軸を接続するための溝を削る「ねじ切り」という作業で、削る音など職人の勘を頼りに溝の幅や深さなどをミリ単位で削る繊細な作業である。出来上がった万年筆はキャップと同軸の柄がぴったりと合う、まさに匠の技。このような細かな工程が全部で400以上あり、これらの工程を経て世界で一つだけの一生モノの万年筆が作られる。
リンク:万年筆博士
2017/8/30
カテゴリー「歴史・文化」