人間やネコ、カエル、魚などの脊椎動物の血液は赤色をしている。一方、タコやイカなどの軟体動物、エビやカニなどの節足動物の血液は青色をしている。
人間などの脊椎動物は、血液中の赤血球にあるヘモグロビンというタンパク質が酸素と結合して体全体に酸素を運んでいる。ヘモグロビンは赤色素を含んでいるため赤色をしている。また、ヘモグロビンには鉄が含まれていて、その鉄は酸素と結びつくと鮮やかな赤色になる。これが動脈血の色で、酸素が離れた静脈血は暗い赤色になる。
一方、タコやイカなどの軟体動物は、ヘモグロビンがない代わりにヘモシアニンというタンパク質が酸素と結合して体全体に酸素を運んでいる。ヘモシアニンは無色透明であるが、ヘモシアニンに含まれている銅が酸素と結びつくと銅イオン由来の青色になる。銅でできた10円玉が錆びると緑青(ろくしょう)と呼ばれる青緑色になるが、原理はそれと同じである。
タコやイカの青い血液を見る機会はあまりないが、生きたまま捌いた時などに見ることができる。以下の動画は生きたタコを捌く動画なのでグロテスクなものが苦手な人は避けたほうがよいだろう。
まな板に付いたタコの青色の血液を確認することができる。
2017/11/8
カテゴリー「生き物」