エッフェル塔を撮影すると逮捕される可能性がある

フランス・パリにあるエッフェル塔はその美しい景観から世界遺産にも登録されていて、世界中から訪れる観光客は年間600万人以上という超人気の観光スポットである。

エッフェル塔
エッフェル塔

エッフェル塔を訪れたらみんな記念撮影をするが、エッフェル塔を撮影するだけで逮捕される可能性がある。その理由に関係するのが著作権の侵害である。

フランスでは設計者の死後70年まで著作権が保護される。侵害した場合は罰金など処罰の対象となる。エッフェル塔の設計者が亡くなったのは94年前の1923年(大正12年)。死後70年を過ぎているので著作権フリーである。

昼のエッフェル塔は撮影しても問題ないが、逮捕される可能性があるのは夜。しかし、夜でもライトアップされたエッフェル塔の前で観光客は自由に写真を撮っている。

エッフェル塔のライトアップにはデザインを担当した人がいて、ライトアップした瞬間にアート作品となり、照明デザイナーにも著作権が発生する。ライトアップしたエッフェル塔の著作権がデザイナーにあるため、勝手に撮影をしてその写真を商業目的で使用すると逮捕される可能性がある。

1985年(昭和60年)にエッフェル塔のライトアップは始まり、そのデザイナーは今も健在であり、著作権は保護されている。今はパリ市がその著作権の管理を行っており、このことはエッフェル塔の公式ホームページにも記載されている。

上記の内容は毎日放送のテレビ番組『林先生が驚く初耳学!』(2017/6/4放送)が元ネタであるが、放送でエッフェル塔を撮影した映像を使用しており、昼の映像は無料だった。しかし、夜の映像を放送に使うことは商業目的であるため、使用料として700ユーロ(約8万円)を支払ったという。

夜のエッフェル塔を撮影した画像を自分の知り合いだけ見られるブログにアップするのは問題ないが、ホームページなどに載せる時は商業目的になるため注意が必要である。

ちなみに、東京タワーやレインボーブリッジはエッフェル塔と同じ様にデザイナーによるライトアップがされるが、日本では建物扱いになるため撮影しても違法にはならない。

リンクエッフェル塔(フランス観光 公式サイト)

2017/11/10

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー「生活・科学

関連記事