相撲に関して多くの人が勘違いをしている事実がある。相撲の聖地といえば東京・両国にある両国国技館だが、その住所は東京都墨田区横網一丁目である。
その「横網」の地名の読み方は「よこづな」ではなく「よこあみ」である。パッと見た感じでは同じ漢字にも見えるが、「横網」(よこあみ)と「横綱」(よこづな)では字が違う。あまりにも間違いが多いため、両国国技館にある住所が記載されたプレートの横には「よこあみ」と読み方が赤字で強調されているほど。
横網(よこあみ)の地名の由来は、そこが隅田川の川沿いで、昔は海苔の養殖などを行っていた。その養殖に使う網がずらっと並んでいた事からその名前が付いたといわれている。そもそも横網(よこあみ)という地名が使われていた時に横綱(よこづな)という位はまだ無かった。
地名の横網(よこあみ)は1600年代後半にはすでに使われていたが、横綱(よこづな)という位は1789年に誕生した。江戸時代から続く横網(よこあみ)という住所に、1985年(昭和60年)にたまたま国技館が引っ越してきただけで、横網(よこあみ)と横綱(よこづな)は本来全く関係がない。
2018/9/30
カテゴリー「地理・地名」