東京都豊島区南大塚に事務局を置き、てんかんに対する社会的理解の促進、てんかんに悩む人たちの社会援護活動などを行っている公益社団法人・日本てんかん協会が制定。
日付は国際てんかん協会と国際抗てんかん連盟が、ヨーロッパでは聖ヴァレンタインがてんかんのある人々を救った聖人として称えられていることにちなみ、2015年(平成27年)にバレンタインデー直前の月曜日を「世界てんかんの日」(International Epilepsy Day/IED)に制定したことにならって。
てんかんについての正しい知識を広めることが目的。記念日は2017年(平成29年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
「世界てんかんの日」の日付は以下の通り。
てんかんとは、脳細胞のネットワークに起きる異常な神経活動(てんかん放電)のため、反復性の発作(てんかん発作)を来す神経疾患あるいは症状である。
古くから存在が知られる疾患のひとつで、古くはソクラテスやユリウス・カエサルが発病した記録が残っている。特に全般発作時の激しい全身の痙攣から、医学的な知識がない時代には狐憑きなどに代表される憑き物が憑依したと誤認され、時に周囲に混乱を起すことがあり差別の対象となることがあった。
発症率は「100人に1人」と言われ、日本に100万人ほどの患者がいると考えられる。現在の医療では、抗てんかん薬など適切な治療で発作を70~80%の人でコントロール可能であり、多くの人たちが普通に社会生活を営んでいる。しかし、約20%の人は、薬を飲んでも発作をコントロールできない状態で、「難治性てんかん」と呼ばれるものもある。