インターネットで「3月7日は花粉症記念日」という情報を多数確認することができるが、制定した組織・団体、その目的などは不明である。
記念日の根拠として「1993年3月7日に気象庁が花粉症対策として花粉飛散情報の発表を開始した日」などの情報が見られるが、その気象庁は「よくある質問集」において、このような事実はないと回答している。加えて、気象庁では花粉飛散情報を発表しておらず、これまでも発表したことはないこと、「花粉症記念日」といった記念日の制定もしていないことを説明している。
花粉症とは、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などと同じ「I型アレルギー」に分類される疾患の一つ。植物の花粉が、鼻や目などの粘膜に接触することによって引き起こされ、発作性反復性のくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどの一連の症状が特徴的な症候群のことである。
花粉の飛散時期は一般的にスギが2~4月、ヒノキが3~5月、ブタクサが8~10月とされ、記念日とされるこの時期に花粉症に悩まされる人が多いのも事実である。
上記のように花粉飛散情報は気象庁では発表していないが、環境省が「環境省花粉観測システム」(愛称:はなこさん)を稼働させ、ホームページにて花粉飛散情報の提供を行っている。はなこさんでは、花粉自動計測器を全国120地点に配置し、リアルタイムで観測した花粉の飛散状況を確認することができる。
リンク:環境省花粉観測システム、Wikipedia