東京都中央区日本橋に本部を置き、雑穀の生産・加工・流通関係者、研究者などで構成する一般社団法人・日本雑穀協会が制定。
日付は「ざっ(3)こく(9)」(雑穀)と読む語呂合わせから。日本古来からの主食の原点ともいえる雑穀の素晴らしさについて、より多くの人に知ってもらうことが目的。記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。この日を中心に雑穀料理のコンテスト、会員企業による店頭PR、雑穀産地でのイベントなどを行っている。
雑穀(millet)とは、生物学的分類ではなく農学的分類で、主穀ではない穀類の総称である。主穀は主食作物であるコムギ(小麦)、イネ(稲・米)、トウモロコシ(玉蜀黍)を指し、これらは世界三大穀物と呼ばれている。
雑穀はイネ科作物のうち、キビ亜科で小さい穎果(えいか:イネ科植物に見られる果実)をつけるヒエ(稗)、アワ(粟)、キビ(黍)が含まれる。その他、モロコシ属のモロコシ(蜀黍)、ハトムギ(鳩麦)、エンバク(燕麦)や、ダイズ(大豆)、アズキ(小豆)、インゲンマメ(隠元豆)の豆類、ソバ(蕎麦)、キヌアなどの擬似穀類、ナタネ(菜種)、ゴマ(胡麻)、ヒマワリ(向日葵)などの油糧穀類を含む場合もある。
日本ではかつて重要な主食穀物であったが、昭和期に米が増産されるとともに消費と栽培が廃れた。現代の日本では、家畜、家禽、ペット(ハムスター、小鳥など)の餌など飼料用としての利用が多いが、最近になり優れた栄養価を持ち、また食物繊維も豊富なことから健康食品として見直されつつあり、五穀米や十穀米など食用として利用されつつある。
需要が増えてきたが生産量は少ないため、米よりも高価格帯で取引されている。増加しつつある米や小麦に対する食物アレルギーの患者のための主食穀物としての需要も期待されている。