1928年(昭和3年)のこの日、東京・上野公園で開かれた「大礼記念国産振興東京博覧会」で高島屋呉服店が日本初の「マネキンガール」を登場させた。
この博覧会は、昭和天皇の即位を祝うために開催されたもので、期間は3月24日~5月22日で、その約2ヵ月間の入場者数は約223万人であった。
この時の「マネキンガール」とは「マネキン人形」ではなく、店の商品である服を着て客に応対する販売員「ハウスマヌカン」のことであり、モデル兼販売員として女性に服を着せて見せたことで人気を集めたと言われている。
「マネキン」は、フランス語で「モデル」を意味する「mannequin」(マヌカン)の英語読みに由来する。フランス語の「マヌカン」では「客を招かない」ということで化粧品会社が、客を招く「招き猫」とかけて造語された。さらに、この「マヌカン」はオランダ語で「小人」を指す「manikin」に由来している。
そのため、「マネキン」はファッションモデルや店頭において商品の宣伝・販売促進にあたる販売員のことを意味するが、単に「マネキン」と言った場合は、衣服の展示に使われる等身大の人形「マネキン人形」を指すことも多い。
世界最古のマネキン人形は、エジプトの王墓から発掘された、等身大の木彫りの人形という説があり、この人形は王の代わりに衣装の仮仕立てに用いたとされている。