1555年のこの日、フランスの医師・占星術師のミシェル・ド・ノストラダムス(1503~1566年)が予言集である『百詩篇集』(諸世紀)を出版した。原題には『Les Prophéties』の文字が含まれ、直訳すると『予言集』となる。
日本において有名な『ノストラダムスの大予言』は、1973年(昭和48年)に祥伝社から発行された作家・ルポライターの五島勉による著書である。これはノストラダムスの『百詩篇集』を、彼の伝記や逸話を交えて解釈したものであった。
『ノストラダムスの大予言』の中で、1999年7の月に人類が滅亡するという解釈を掲載したことにより、公害問題などで将来に対する不安を抱えていた当時の日本でベストセラーとなった。翌1974年(昭和49年)には、東宝でこれを原作にした文部省推薦の同名の映画も制作公開された。
百詩篇集 第10巻72番
「1999年、7の月、
空から恐怖の大王が来るだろう、
アンゴルモワの大王を蘇らせ、
マルスの前後に首尾よく支配するために。」
これが人類滅亡の予言とされるノストラダムスの詩である。1999年(平成11年)には、この予言の解釈についてテレビなどで特集が組まれるなど、大きな話題となった。恐怖の大王の正体について、隕石、核兵器、環境汚染、疫病などさまざまな解釈がされたが、結局、1999年に大きな事件は起こらず、予言は外れたとされている。