京都府京都市上京区に事務局を置き、厚生労働省より難病指定を受けている重症筋無力症(Myasthenia Gravis:MG)の患者・家族で組織する全国組織の一般社団法人・全国筋無力症友の会が制定。
患者の多くは眼瞼下垂、複視などの眼症状、四肢・頸筋の筋力低下、構音障害、嚥下障害、呼吸障害などの疾患による身体的な負担とともに、周囲の人に理解してもらえない、就労や社会参加の機会の損失など社会的な負担にも苦しんでいる。
日付はヨーロッパで制定された「欧州重症筋無力症の日」と同じ6月2日としたもの。
記念日を通じて重症筋無力症についての理解を社会に広げるのが目的。記念日は2023年(令和5年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
一般社団法人・全国筋無力症友の会(Japan Myasthenia Gravis Association)は1971年(昭和46年)に設立した団体で、全国に26支部を置き、会員数は1,300人となっている。
同会は重症筋無力症の患者同士の交流を進めるイベントの開催、医療と福祉の向上を目指した要望活動、総会・筋無力症フォーラムの開催、機関誌『希望』の発行などを行っている。
重症筋無力症という病気は、腕や脚の力が弱くなる、まぶたが垂れて下がる、物が二重に見えるなどの症状を起こす病気。重症になると食べ物が飲み込めない、息が苦しいといった症状が起こることもある。
この病気は、運動を続けた後や、夕方、疲れが出る時間帯にだけ症状が生じる場合もあるため、「なまけている」とか「心の問題」などと誤解される場合もある。早期に適切な治療を受けることがとても大事であり、専門医の受診が必要となる。
重症筋無力症は、厚生労働省が指定する難病(特定疾患)の一つ。神経と筋肉のつなぎ目(神経筋接合部)に障害が生じ、筋力が低下する。日本では20,000人以上の患者がいると推定されている。発症年齢は小児から高齢者まで幅広い。
現在では、この病気が原因で亡くなる方はほとんどいなくなり、きちんとした専門医に治療を受けていれば、学業や仕事と治療をなんとか両立している方が少なくない。
ただし、この病気は完治する場合は少なく、完治する場合でも年単位の時間を要することが多い。特に発症後、治療の開始が遅れるほど治りにくくなると考えられており、早期の治療が望まれる。