1877年(明治10年)のこの日、アメリカの発明家トーマス・エジソン(Thomas Edison、1847~1931年)が「蓄音機」の特許をとったとされる。
蓄音機(ちくおんき)とは、レコードから音を再生するために用いる装置のこと。英語では「phonograph」(フォノグラフ)と呼ばれる。
書籍やインターネットにてこの記念日を確認できるが、特許をとったとされる日付については不確かな部分がある。英語版のWikipediaでは1877年にエジソンがフォノグラフを発明したとの記載がある。
1857年にフランス人により音を記憶する装置として「フォノトグラフ」が発明された。これは音を記憶する最古の装置であり、波形を記録するが、当時はそれを音として再生する技術がなかった。
その後、エジソンは音による空気の振動を針先から回転する円筒(シリンダー)軸に巻いた錫箔(すずはく:錫を紙のように薄くのばしたもの)に刻んで録音し、この凹凸を針先で拾って音として再生する蓄音機を発明した。
溝の深さが音の強さに応じて変化することを利用した技術である。また、空気振動と針先の振動との間で物理的に情報をやり取りするアイデアは、LPレコードにまで受け継がれることとなる。
エジソンは蓄音機の実用化(商品化)で名声を獲得した。その後にエジソンは研究室を設立し、電話や電気鉄道、鉱石分離装置、電灯照明などを矢継ぎ早に商品化した。
日本では、1910年(明治43年)に日本初の国産蓄音機「ニッポノホン」が発売された。これには軍艦行進曲などが収録されたレコードが付属していた。ニッポノホンを開発したのは後のレコード会社・日本コロムビアである。
エジソンの発明に関連する記念日として、10月21日は「あかりの日」、12月1日は「映画の日」、12月6日は「音の日」となっている。