1895年(明治28年)のこの日、富士山頂剣ヶ峯に野中測候所が開設した。
この測候所は大日本気象学会の野中至(1867~1955年)が私財を投じて建設したもので、木造6坪の観測所だった。観測を始めたのは10月からで、1923年(大正12年)に開設された気象庁の富士山測候所の前身となった。富士山測候所は、自動観測技術が進歩したために1999年(平成11年)にレーダー観測が廃止され、2004年(平成16年)10月1日に最後の常駐職員が下山し、無人施設となった。
現在、富士山特別地域気象観測所として気圧・気温・湿度などの観測を行っている。また、富士山頂の代表的な構造物であった旧レーダードームなどは、山梨県富士吉田市にある富士山レーダードーム館に移設され、往時をしのばせる施設として見学することができる。