鹿児島県伊佐市で芋焼酎「黒伊佐錦」などを製造・販売する酒造メーカーの大口酒造が制定。
日付は「く(9)ろ(6)」(黒)と読む語呂合わせから。白麹での焼酎造りが主流であった1987年(昭和62年)に、特有のコク・甘味をもつ黒麹を使用した「黒伊佐錦」を発売。黒という文字を入れることで力強さと男らしさを表現し、毛黒和牛・黒豚・黒酢など鹿児島を代表する黒文化の先駆けとなった。「黒伊佐錦」の発売30年を記念し、よりいっそうの黒文化を楽しんでもらうことが目的。「黒の日」「クロイサの日」はそれぞれ一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
「黒伊佐錦」は、麹造りに伝統的な黒麹を使用し、華やかな香りと、コクのあるまろやかな口あたりが特徴。現在の黒ブームの先がけとなった商品である。
以前は、ほとんどの焼酎が黒麹だったが、麹の温度管理が難しく、作業性の問題などから、より便利な白麹が使われるようになった。しかし、黒麹特有のコク、甘味などの味が捨てがたく温度管理などの製造技術の発達により、以前より安定した麹作りができるようになった。消費者の焼酎に対する嗜好の多様化によって今改めて黒麹の特性が見直されている。
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