1870年(明治3年)のこの日、戸籍整理のため、「平民苗字許可令」という太政官布告により平民も苗字を名乗ることが許された。
それまでは苗字を名乗るのは貴族と武士の特権だった。しかし、許可令が出されても、読み書きが不得手の人が多く、また、当時国民は明治新政府を信用しておらず、苗字を付けたらそれだけ税金を課せられるのではないかと警戒し、なかなか広まらなかった。
そこで、1875年(明治8年)2月13日、「平民も必ず姓を称し、不詳のものは新たにつけるように」と苗字を名乗ることを義務づける「平民苗字必称義務令」という太政官布告が出された。これに由来して2月13日は「苗字制定記念日」となっている。
「苗字」は「名字」とも書き、意味は同じである。戦後の1946年(昭和21年)に発表された当用漢字表に「苗」の漢字の読み方として「みょう」が加えられなかったため、現在では「名字」を使用するのが一般的になっている。
2023年(令和5年)3月時点で、日本において最も人数の多い苗字は「佐藤」で、約184万人となっている。続いて2位は「鈴木」で約178万人、3位は「高橋」で約139万人、4位は「田中」で約132万人、5位は「伊藤」で約106万人となっている。