栃木県宇都宮市の黄ぶな推進協議会が制定。
日付は「き(9)ぶ(2)な(7)」(黄ぶな)と読む語呂合わせから。
「黄ぶな」とは、ふっくらとして可愛らしい胴体が黄色い鮒(ふな)の形の張り子人形で、赤い顔には厄除けや疫病退散の意味があり正月に玄関や神棚に祀られる。様々な「黄ぶな」にまつわる商品なども開発されている。
「黄ぶな」を通してより多くの人に宇都宮の文化や風習、民話や文化財などに関心を持ってもらうとともに、商店や街の活性化にも役立ててもらうのが目的。記念日は2023年(令和5年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
江戸時代、天然痘が流行していた時のことである。村人が「田川」で釣った「黄色い鮒」を病気に罹っている人に食べさせたところ回復したという。また、病に罹っていない人も食べたところ病気には罹らなかった。
それを聞いた他の村の人が田川へ釣りに行くにも全然釣れず、代わりに張り子の「黄ぶな」を玄関先や神棚に祀ったところ病には罹らなかった。それから宇都宮の風習として、毎年「黄ぶな」が玄関先や神棚に祀られるようになった。
2022年(令和4年)時点では、新型コロナウイルスが蔓延しており、病気に罹らないという「黄ぶな」の存在が注目された。これを機に、この民話や風習を広く周知したいという思いから、語呂合わせで9月27日が「黄ぶなの日」となった。