山形県の郷土料理の芋煮を河原などで家族や友人知人と鍋を囲んで食べる「芋煮会」(いもにかい)の発祥の地として知られる山形県東村山郡中山町が制定。
日付は「芋煮会」が山形県の秋の風物詩となっていることと、10月2日を「い(1)も(0)に(2)」(芋煮)と読む語呂合わせから。
2024年(令和6年)で町の誕生70周年となることを記念するとともに、同町が山形名物の「芋煮会」の始まりの町であることを多くの人に知ってもらい、町の認知度向上と観光客・移住者の誘致が目的。
記念日は2024年4月9日に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
中山町(なかやままち)は山形県のほぼ中央部にある、山形県内の市町村で一番面積が小さい町である。町の北部には山形県の母なる川「最上川」が流れ、町の中央を南北に国道112号とJR左沢線が縦断しており、西部にはなだらかな丘陵が広がる。
1954年(昭和29年)10月1日、東村山郡長崎町と東村山郡豊田村の合併により、旧領主の家名から中山町が誕生した。町の人口は約1万1千人。江戸時代には最上川を利用した北前舟(きたまえぶね:日本海海運で活躍した船)の舟運(しゅううん:船を使って川で物を運ぶこと)で栄えた。東北有数のスモモの生産地でもある。
「芋煮会」は、山形県や宮城県など東北地方各地で行われる季節行事で、秋に河川敷などの野外にグループで集まり、サトイモを使った鍋料理などを作って食べる行事である。バーベキューと併行して行われることが多い。
山形の秋の風物詩「芋煮会」は、その昔、最上川舟運に携わる船頭や商人たちが、終点であった中山町で、荷揚げや荷待ちの逗留(とうりゅう:一定期間とどまること)の間、棒鱈(ぼうだら:マダラの干物)と里芋(サトイモ)を材料に川岸の松の枝に鍋を掛けて煮て食べたのが始まりとされている。
平成に入る頃からは、「町おこし」や「食のイベント」として大規模な芋煮イベントも行われるようになった。中山町は「芋煮会」発祥の地として、毎年秋に「元祖芋煮会in中山」を開催している。会場では芋棒煮の振る舞いも行われる。